4月になり春らしく明るい感じがしています。気象変動の影響もあるのか、すでに25度を超える日もありました。日照時間や光の強さも増し、太陽光発電パネルを設置している方は恩恵を受ける季節到来です。新築住宅では国の補助金や住宅ローン控除でも長期優良住宅の高断熱性能が必須となっていますが、せっかくなら太陽光発電による創エネでZEHとするのはどうでしょうか?省エネ設備や高断熱化でエネルギーロスが減るとより大きな効果が見込まれるのですが、太陽光発電導入に対しては、設置コストと効果のバランスが心配、という声もお聞きします。
今回は私ごとで恐縮ですが、自宅の太陽光発電が設置後10年経過しましたので、この機にエネルギー収支を検討したいと思います。
まず自宅の太陽光パネルですが、発電能力は7.1kWとなっています。建物は古いので現在の基準で言うと断熱等級は3程度、正直冬は寒く、暖房にはエアコンとこたつ(これは結構電気を使う)を使っています。太陽光パネル設置と同時にオール電化としましたので電気使用量は設置前よりも増えています。また10年間で家族構成が変わりましたので、総使用量は徐々に減っています。
表でわかる通り、メーカーの予測発電量に対して実績は13%程度プラスとなりました。また、売電量が発電量の79.5%と大半を占めています。これは日中の自己使用量が少ないためです。一方買電量は夜間を中心に売電量の95%くらいでした。そして我が家の10年間の総使用量は83,706.7kWhで年平均8,370kWhです。総発電量が87,785.7kWh(8,778.6kWh/年)なので消費・発電比ではプラスとなりました。肝心の金銭収支ですが、導入費用に対し、10年間の売電量実収入額と自己使用量の電気料金換算額の合計で104.6%とわずかながらプラスとなりました。ただしこれは設置費用や売電単価、ライフスタイルによって変わりますので、実績の一例として参考としていただければと思います。なお、毎月の電気代ですが、我が家では、上記で指摘したように日中の自己使用量が少ない分、夜間の購入量の比率が高く電気料金の支払いも増える傾向がありますが、導入前の電気・ガス併用時代の光熱費合計よりも下がりました。これは発電の一部を自己消費(使用)していることと、比較的単価の安い深夜時間帯の電気購入量が多いためだと思われます。季節変動としては、発電量が減り暖房費が増える冬が高額となります。
現在は、不安定な世界情勢やドル高円安の為替相場の影響から燃料費が高騰しており、電気料金単価も高くなっています。例えばこの10年でも平均単価(総支払電気料金(燃料費調整金、再エネ賦課金等および消費税含む)を買電量(kWh)で単純に割った単価。実際の契約単価ではありません。)が最安時16.7円/kWh(2017年1月)から最高時39.3円/kWh(2022年12月)と2倍以上変動しています。そのような状況では自己消費率を上げ、購入電気量を下げた方が売電よりもプラスになりやすく、電気料金の高い時ほど太陽光発電の経済的な効果が発生します。蓄電池はまだ少し高額なのですが、自動車買い替えのタイミングであればPHV(プラグインハイブリット)車やEV(電気)車にして日中充電して夜間は使用(V2H)すると、ガソリン消費量と買電量が減るのでかなりの経済効果が期待できるのではないでしょうか?
さらに弊社が推進し建築している長期優良住宅やZEHであれば、光熱費削減だけでなく、快適性(寒暖差の減少)や健康面(結露防止によるカビ・ダニの抑制、ヒートショック防止)、建物の耐久性(メンテナンスコストの低減)、住宅ローン控除や場合により補助金など総合的なメリットがありますのでご検討いただければ幸いです。
確かに太陽光発電設備は設置費用が必要となりますので導入に際しては迷うところだと思いますが、設置してしまえば少なくとも天気の良い日中はほとんどのエネルギーを自分で賄えますし、余剰電力の有効利用も可能となります。後からでも設置できますが、屋根上の工事なので足場代なども考えれば新築時に設置することが結局一番安上がりです。
現在弊社では豊田市花本町で建築条件付き土地を分譲しています。間取りや外観などご希望に合わせご提案させていただきます。お気軽にご相談ください。
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今年は、閏(うるう)年であります。 現行の太陽暦について調べてみました。
太陽暦の基準値は、自然の時計(1年–太陽の南中点あるいは日の出・日没点の移動周期。地球の公転に起因)の地球の平均公転周期=太陽年≒365.2422日である。この年の下に自然の時計(1月–月の満ち欠けの周期。月の公転に起因)の1朔望月 約29.53059日の近似値、12分の1太陽年=1節月≒30.43685日を設定して、一太陽年を12に分割して「月(がつ)」を設けた体系である。
1節月の端数0.43685日は、ひと月を30日とする小の月と、31日の大の月の組み合わせで処理している。
太陽暦の1年は365日(平年)で、365÷30=12–余り5で、大の月は5回設ければよいのであるが、現行のグレゴリオ暦に先行するユリウス暦の大小の月の配分は、当初大の月をある程度規則的に、年初から1・3・5・7月、年末に向けて10・12月 の6回であった。
6回としたのは、ユリウス暦にさらに先行するローマ暦では年末の月で、閏(うるう)日の調節に使われていた小の月の2月を平年29日、閏年30日としたからである。ところが、
ユリウス=カエサル(シーザー)の後継者でアウグストゥスの称号を与えられ、ユリウス暦の改良に努めたオクタウィアヌス(BC63-AD14)は、自分の誕生月である8月が小の月では誇りに疵がつくとして、調節月の2月の最終日を8月31日に移して、8月を大の月にしたのである。この措置によって現行の不規則な大小の月の配分になったのである。
ちなみに、8月の英語名Augustはオクウィアヌスの称号Augustusに由来する。
もうひとつ、7月の英語名Julyはユリウス=カエサルの誕生月でJuliusに由来している。
1太陽年の端数0.2422日は、ユリウス暦では、4年に1度2月を29日とする閏日を設けて処理したが、この方法では1年を365.25日にしているので、1太陽年=365.2422日との差0.0078日は約128年で1日多くなってしまうので、400年に3日、閏日を削除するようにしたのが、現行のグレゴリオ暦である。3日の削減は、西暦の百の倍数年のうち、4百の倍数年以外の閏年を実施しないことで実現している。
例:西暦 1600=閏年(366日) 1700=平年(365日) 1800=平年(365日) 1900=平年(365日)
2000=閏年(366日) 2100=平年(365日) 2200=平年(365日) 2300=平年(365日)
2400=閏年(366日) 400年間で97回閏年を設ける。
クレゴリオ暦は、ローマ教皇グレゴリオ十三世(1502~85)が復活祭の季節を一定範囲内に収めるために指示して定められたので、この名称がある。
キリスト教の復活祭は、春分の日(西暦325年のニカエア公会議で3月21日と決められていた)後の最初の満月直後の日曜日と定められていたが、ユリウス暦は前述のように約128年ごとに1日多くなるので、当時の暦春分の日が3月11日となっており、10日ほど先行していた。
ユリウス暦からグレゴリオ暦への切り換えは、ユリウス暦の1582年10月4日(木曜日)の翌日をグレゴリオ暦の1582年10月15日(金曜日)とすることによって実施された。しかし、全世界的に施行されるには、複雑な国際情勢や宗教的対立などで、300年以上かかっている。
なお、グレゴリオ暦でも1万年に3日ほど違ってくる計算となっている。