老化について考える
老化とは? AI による概要
老化には、次のような2つの種類があります。個体老化(加齢、 細胞老化)
個体老化は、年齢とともに体力や記憶力が衰えるなど、体の機能が低下する老化です。一方、細胞老化は、個々の細胞が増加する能力を失ったり、テロメアが短くなったりするなど、細胞自体に表れる形質変化を伴う老化です。
老化のメカニズムについては、次のようなことがわかっています。
・老化細胞が蓄積すると、細胞同士の情報交換がうまくいかなくなり、他の細胞の邪魔をして各臓器の機能を低下させます。
・老化は、厳密な遺伝子制御のもとで進行する全身性プログラムです。
・老化は、普遍性、内在性、進行性というシュトレーラーの4原則に従います。
・老化の3大要因は、「糖化 (= 細胞がこげること)」 「酸化(=細胞がさびる こと)」「炎症(=細胞 が火事になること)」です。
人生100年時代は来ない? 米研究、寿命延長は鈍化
2024年10月8日 日本経済新聞 インターネット版より
【ワシントン共同】日本を含む長寿の国でこの30年、平均寿命の延びは鈍化しており、今世紀中に100歳まで生きる人の割合が女性で15%、男性で5%を超えることはないとの予測を、米イリノイ大などのチームが10月7日、米科学誌ネイチャーエイジングに発表した。
「人生100年」を前提とした老後資金の見通しや保険の価格設定は多くの場合、過大評価になると指摘。今後は老化を遅らせる画期的な技術が登場しない限り、急速な寿命延長は望めないとしている。
日本や韓国、スイスなど長寿の9カ国・地域の人口データを解析すると、1990年~2019年の約30年で寿命が平均6.5歳延びたことが分かった。20世紀には衛生状態の改善や医療の進歩で幼児の死亡率が低下、続いて中高年の健康も向上し、10年につき3歳のペースで寿命が延びたが、最近30年はこの水準を下回っている。
世界各国の年齢別・男女別死亡率から最も低い値をかき集めた「理想的な長寿国家」の寿命を算出すると、19年生まれの女性で88.68歳、男性が83.17歳。100歳まで生きる確率は女性が13.9%、男性は4.5%となった。
平均寿命が110歳の社会では、女性は70%が100歳まで生きる。ただ、そのためには今ある死亡の原因のほとんどを克服しなければならないという。
厚生労働省によると、日本人の23年の平均寿命は女性が87.14歳、男性は81.09歳。
老化は44歳と60歳で急激に進行、疾病リスクも増大
2024年8月21日 CNNニュース インターネット版より
(CNN) 人生には老化が急激に進む時期が2回あるという研究結果が発表された。最初は44歳、次は60歳の頃に、分子の急激な老化が起きるという。
研究結果は米スタンフォード大学とシンガポールの南洋理工大学の研究チームが科学誌ネイチャー・エイジングに発表した。108人を対象に、加齢による分子(RNA、たんぱく質、マイクロバイオーム)の変化を数年間にわたって観察した結果、老化は徐々に進行しているわけではないことが判明。44歳と60歳の2回、急激に老化が進む時期があることが分かった。
スタンフォード大の研究者によると、例えばカフェインを代謝する能力は、まず40歳前後で目に見えて低下し、続いて60歳前後で再び低下する。アルコールの代謝にかかわる成分も、特に40歳前後で減少するという。
40代では脂質代謝の関係で筋肉を傷める人や脂肪が蓄積する人が多く、60代になるとサルコペニア(筋肉量の減少)に見舞われると研究者は指摘する。
この両方の年代で組織をつなぎとめるたんぱく質が変化して、そのために皮膚や筋肉、心血管系の変化が起きると思われる。
60歳を過ぎると疾病リスクも高くなり、心血管系の疾患や腎臓病、2型糖尿病にかかりやすくなることも分かった。
今回の研究の対象としたのは米カリフォルニア州在住の25~75歳の健康な男女で、3~6カ月ごとに血液や便、皮膚、鼻咽頭(いんとう)の粘液採取の検査を行った。
40代と60代の老化が進む時期に近付いたら、飲酒量を減らして運動量を増やすなどライフスタイルを変える必要があると研究者はアドバイスしている。
アメリカ人の調査結果なので、日本人はどうなのだろうと思いますが、老化の分岐点が2回あるのは間違いないでしょう。
私はもう、2回も曲がっちゃっているんですね。