9月に入りました。そろそろ夏も終わりです。夏休みが明け、通学の子どもの声が戻ってきました。
今年の夏を振り返ってみると、梅雨明けと同時にお盆くらいまでは猛烈な暑さとなり、特に8月初めは35度以上の猛暑で体温を超える日もありました。また、豊田市では雨も少なく、夜になっても気温が下がらない熱帯夜が続き、エアコンなしではいられませんでした。一方で山形県や秋田県など従来とは違う地域で梅雨前線の影響での大雨災害が発生しました。そして今回の台風10号です。その前の台風7号が関東から東北の太平洋側を北上するコースだったのですが、この台風は8月23日頃南太平洋で発生してから迷走して28日頃に九州の南に到来しました。今までの台風だとそのまま朝鮮半島方面に北上することが多かったですが、なんと四国方面に進路を変えてその後は関西・東海方面まで東進するブーメランみたいな進路となりました。
しかもそのスピードはジョギング程度という遅さで、台風から離れた地域でも記録的な大雨となりました。結局紀伊半島沖から東海地方へ北上する途中で熱帯低気圧に変わりましたが、河川の氾濫や道路冠水など都市機能の麻痺や、浸水や土砂災害による被害が広範囲で発生しました。被害に遭われた地域の皆様には心よりお見舞い申し上げます。そのほかイベントの中止、鉄道や航空機などの交通網も運休となってしまい、夏休み最後の1週間が台無しとなってしまった方も多いと思います。
異常気象という言葉が一般的になって久しいですが、毎年のように発生する猛暑や大雨はもはや通常と言っても差し支えないかもしれません。となれば私たちは普段からこれに備えておく必要があります。非常用持出し袋、飲用水、非常食はもちろんですが、家の対策も大切です。暴風雨対策としては風で飛ばされるものがないよう収納や固定して被害を最小限に抑えましょう。カーポートのポリカの屋根などが劣化している場合は早めに取り替えておきましょう。マンションでは特に高層階は遮るものが少なく、飛来物でガラスを破損することがありますので養生テープや段ボールなどで保護しておくと良いです。またカーテンを閉めておくことで万一ガラスが割れた場合も飛び散る範囲が狭くなります。これから家を建てる方であれば、お住まいになる地域の危険度を把握することから対策が始まります。浸水想定区域、土砂災害警戒区域、河川氾濫、津波など行政機関の指定区域を確認し、地域の特性や危険度を理解した上で、これに見合った対策を設計に盛り込んで建築することが大切です。引越し先での避難場所や避難経路を確認していざという時に命を守ることを最優先としてください。地震もそうですが、台風や大雨など自然の力に我々は抗えません。被害を最小限に抑え命を守るための準備だけはしっかりしておきたいものです。